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無版印刷について詳しく解説!

無版印刷とは?

無版印刷(むはんいんさつ)は、印刷用の「版」を作製する工程を完全に省略し、コンピューター上のデジタルデータから直接、印刷機で出力する画期的な技術です。
一般的に「オンデマンド印刷」や「デジタル印刷」とも呼ばれます。

無版印刷の種類

無版印刷の主要な種類は、使用するインクや定着方法の違いによって、主に2つに大別されます。

  • 電子写真方式(トナー方式)
  • インクジェット方式

電子写真方式(トナー方式)について

電子写真方式(トナー方式)は、主にオフィスや家庭のレーザープリンター、複合機、そして商業印刷用のデジタル印刷機で利用されています。

電子写真方式(トナー方式)の仕組み

その仕組みは、静電気を利用してトナー(粉末または液体のインク)を用紙に転写・定着させるという、複数のステップからなるプロセスです。 

電子写真方式(トナー方式)のながれ

  1. 帯電(じゅうでん) 
    プロセスカートリッジ内にある「感光体」(ドラムやベルト状の部品)の表面全体に、均一なマイナス(またはプラス)の静電気を帯びさせます。
  2. 露光(ろこう)・潜像形成
    印刷したい画像のデジタルデータに基づき、感光体の表面にレーザー光やLED光を照射します。
    光が当たった部分だけ静電気が除去(または反転)され、目に見えない電気的な画像(静電潜像)が形成されます。
  3. 現像(げんぞう)
    「現像器」と呼ばれる装置からトナーが供給されます。
    トナーは帯電しており、感光体の潜像とは逆の極性を持っています。
    潜像がある部分だけにトナーが付着し、目に見える画像(トナー像)が現れます。
  4. 転写(てんしゃ)
    感光体に付着したトナー像を、用紙に移動させます。
    用紙の裏側から逆極性の静電気をかけることで、トナーを用紙に引き寄せ、画像を転写させます。
  5. 定着(ていちゃく)
    用紙に転写されたトナーは、まだ粉末状で紙に乗っているだけの状態です。
    これを「定着器」と呼ばれる加熱・加圧ローラーに通すことで、紙の繊維に結合・接着されます。
    これで画像が固定され、こすっても消えなくなります。
  6.  クリーニング・除電
    画像を用紙に転写し終えた感光体表面に残った余分なトナーをブレード(ヘラ)で取り除き、除電装置で静電気をなくして、次の印刷に備えます。 

このように、版を使わずに「光」と「静電気」と「熱」を巧みに組み合わせることで、デジタルデータを瞬時に物理的な印刷物に変えるのが、電子写真方式の仕組みです。

電子写真方式(トナー方式)のメリット

電子写真方式(トナー方式)のメリットは、主に「利便性の高さ」と「即時性」に集約されます。

  • 版が不要なので、初期導入コストが低く、短納期にも対応可能。
  • バリアブル印刷(可変データ印刷)に対応可能。
  • OHPシートや厚紙、シール紙など、比較的幅広い種類の素材に印刷しやすい。
  • オフィスや家庭に普及している技術であるため、機器の導入や操作が比較的容易。

電子写真方式(トナー方式)の用途

オフィスでの日常的な文書印刷から、短納期が求められる商業印刷まで、幅広い分野で活用されています。

電子写真方式は、大量生産よりも「即時性」と「必要な分だけ」というニーズに強く応える技術です。
現代のビジネスシーンにおいて欠かせない存在となっています。

オフィス・ビジネス用途

  • 企画書、会議資料、報告書など、オフィス内で日常的に発生する文書
  • コピー、スキャン、FAX、プリンターの機能を一つにまとめた複合機
  • 少量の名刺や封筒の印刷

商業印刷・オンデマンド印刷

  • 小歩数のカタログ、パンフレット、社内報など
  • 在庫を持たずに、注文が入ってから1冊ずつ印刷・製本する「オンデマンド出版」
  • 顧客ごとに宛名や内容の一部を変更する「バリアブル印刷」を活用した「ダイレクトメール」

その他

  • 色味やレイアウトを確認するための校正刷り(プルーフ)
  • 店舗内で使用する価格表や案内表示など、手軽に作成したい販促物(POP)

インクジェット方式について

インクジェット方式は、家庭用プリンターから産業用の大型印刷機まで幅広く利用されています。

インクジェット方式の仕組み

インクジェット方式の基本的な仕組みは、微細なノズル(噴射口)からインクの小滴を精密に噴射し、記録媒体上に付着させることで文字や画像を形成するというシンプルなものです。 
インクを噴射させる方法には、主に2つの異なるメカニズムがあります。

ピエゾ方式(Piezo Method / 圧電方式)

電圧を加えると伸縮する『圧電素子(ピエゾ素子)』のな動きを利用しインクを押し出す方法です。 
熱を加えないため、インクの種類を選ばず、幅広いインクに対応できます。
また、インク滴の量を精密に制御しやすく、高画質印刷に適している。

サーマル方式(Thermal Method / バブルジェット方式)

インクを瞬間的に加熱して気泡を発生させ、気泡の圧力でインクをノズルから噴射する方法です。
駆動部分が小さくできるため、ノズルの高密度化(高解像度化)が可能です。
構造がシンプルで小型化しやすく、比較的安価なプリンターに多く採用されています。

インクジェット方式のメリット

インクジェット方式の主なメリットは、多様性、手軽さ、そして高品質なカラー表現力に集約されています。

  • 版が不要なので、初期導入コストが低く、短納期にも対応可能
  • 写真やイラストを鮮やかで滑らかに再現できる
  • 汎用性が高く、可変データ印刷や、機種によって様々素材に直接印刷ができる
  • 省スペース・低層音・レーザープリンターに比べて消費電力が少ない。

インクジェット方式の用途

インクジェット方式は、その汎用性と柔軟性の高さから、非常に幅広い分野で利用されています。

家庭およびオフィス用途

  • 一般家庭:年賀状、写真印刷、学校の課題、書類の印刷などの印刷
  • オフィス:会議資料、企画書、社内掲示物などの日常的なビジネス文書印刷

商業印刷用途(オンデマンド印刷)

  • ダイレクトメール(DM)
  • 小ロット出版・自費出版
  • POP・ポスター

大判印刷・サインディスプレイ用途

  • 屋外広告・看板
  • 車両ラッピング
  • 壁紙や床材など、建材

 産業用途(テキスタイル・製造業など)

  • テキスタイル印刷(布・繊維)Tシャツ、アパレル製品の生地、旗、のぼり旗など
  • スマートフォンケース、工業製品の銘板やロット番号の印字など、完成品への印刷加工
  • 電子回路基板の製造

インクジェット方式は「紙に文字を印刷する」という枠を超え、デジタルデータを物理的な「モノ」に変換する多様な手段として、社会の様々な場所で活用されています。

有版印刷と無版印刷の使い分け

まずは「何部必要なのか」と「いつまでに欲しいのか」を明確にすることが大切です。

  • 部数が多くて時間に余裕がある → 有版印刷
  • 部数が少なく急いでいる → 無版印刷

と考えると、スムーズに使い分けができます。

印刷については他記事にて詳しく解説しております。そちらもぜひご覧ください。

>>>「印刷の種類と使い分け方」
>>>「有版印刷とは??」

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