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RGB→CMYKの変換とデータの確認方法

「思い描いた色と届いたグッズの色が違う」

「カラーモードを変えるよう指示されたがわからない」

こんなお悩みはありませんか?

RGBカラーとCMYKカラーとは、色の再現領域が異なります。
パソコンのディスプレイはRGBで色を再現しますが、印刷に適したカラーモードはCMYKカラーです。

この記事では、RGBとCMYKの違い、印刷所入稿のためにCMYKに変換する方法などを解説します。
印刷所を利用するときに、スムーズにできるよう参考にしてください。

カラーモード変換後の実践チェックリスト

RGBからCMYKへの変換後に、「色が壊れていないか」を最短でチェックするための5項目です。

カラーモード変換後の実践チェックリスト

  1. グラデーションの「トーンジャンプ」
    滑らかだった階調に、階段状の「縞模様」や「段差」が出ていないか。
  2. 小さな黒文字の「4色化(版ズレリスク)」
    K100%の細かい文字が、CMYK4色の混ざった色に変わっていないか。
  3. シャドウとハイライトの「ディテール消失」
    暗い部分が真っ黒になる「ベタ潰れ」や明るい部分が「白飛び」していないか。
  4. 総インク量(TAC値)のオーバー
    最も濃い部分のCMYK合計値が「320%」を超えていないか。
  5. グレーバランスの「色転び」
    無彩色のグレーや白に近い淡い色が極端に「ピンク」や「青」に寄っていないか。

目視だけでなく、Adobe Acrobat Proの「出力プレビュー」を使用し、「インク総量警告」をオンにすることで、壊れている箇所を視覚的に特定できます。

RGB(アール・ジー・ビー)とCMYK(シー・エム・ワイ・ケー)とは

RGBとCMYKは、色を表現するための仕組み(カラーモデル)です。
「デジタル(画面)」ならRGB、「印刷(紙)」ならCMYKを選ぶのが基本です。

RGB(アール・ジー・ビー)は光の三原色

スマホやPCのモニター、テレビなどで使われる色の表現形式です。

光を発して色を作るRGB(ディスプレイ向け)

  • 色の構成:Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)
  • 混色の仕組み(加法混色):混ぜるほど明るく白に近づく
                (例:スポットライトを重ねるイメージ)
  • 特徴:非常に鮮やかで、表現できる色の範囲(色域)が広い

CMYK(シー・エム・ワイ・ケー)は色の三原色+黒

チラシ、パンフレット、名刺などの印刷物で使われる形式です。

インクを混ぜて色を作るCMYK(印刷物向け)

  • 色の構成: Cyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)
          +Key plate(ブラック)
  • 混色の仕組み(減法混色):混ぜるほど暗く黒に近づく(例:絵の具を混ぜるイメージ)
  • 特徴: RGBに比べて表現できる色の範囲が狭い
       蛍光色のような鮮やかな色は再現できない

色について他記事にて詳しく解説しております。そちらもぜひご覧ください。

>>>「カラー設定に迷わない!RGBとCMYKの違いを5分で解説

カラー変換の実務:RGB→CMYKの方法と変換式

RGBからCMYKへの変換は、単なる色の置き換えではなく「光をインクの重なりに計算し直す」作業です。

理論的な簡易変換式は存在しますが、実際には印刷時の色の再現範囲(色域)の違いにより、
単純な計算だけでは正確な変換は難しく、カラープロファイルを使用したソフトウェアでの調整が一般的です。

「カラープロファイル」とは?

デバイスごとに異なる「色のクセ」や「再現できる色の範囲(色空間)」を記述したデータのことです。
同じ「赤」でも、ディスプレイと印刷機とでは見え方が異なるため、プロファイルによって色の再現を揃える必要があります。

よく使われる「カラープロファイル」の種類

  • sRGB(エス・アール・ジー・ビー):
    世界で一番使われている標準。インターネットやスマホの画面用。
  • Adobe RGB(アドビ・アール・ジー・ビー):
    sRGBよりもっと広い範囲の色(特に鮮やかな緑や青)を扱える、プロのカメラマンやデザイナー用。
  • Japan Color(ジャパン・カラー):
    日本の印刷機で、きれいに印刷するための「印刷専用」。

印刷のプロがおすすめする「プロファイル設定」

変換プロファイルを正しく選ぶことは、「どのインクと紙のルールで計算するか」を決める重要な工程です。
入稿先のテクニカルガイドを事前に確認し、指定のプロファイルを使用しましょう。

印刷所で指定がない場合は、「黄金の組み合わせ」を選ぶことで、大きな失敗を回避することができます。

黄金の組み合わせ

  1. 作業設定: Adobe RGB(鮮やかさを保持するため)
  2. 変換先プロファイル:Japan Color 2001 Coated(日本の印刷所に合わせる)
  3. マッチング方式:相対的な色域を維持(元の色の関係性を壊さず変換する)

カラープロファイルについて他記事にて詳しく解説しております。そちらもぜひご覧ください。

>>>「印刷に必要なカラープロファイルの知識

色域の違いによる色の変化

CMYKが再現できる色域は、RGBの再現できる色域のおよそ65%程度です。
その為、ディスプレイで見ている発色を、全く同じように印刷で再現することはできません。

CMYKへ変換した際、色域の外側にある色は「CMYKの限界値」まで強制的に押し込まれます。
RGBの画像を印刷すると、全体的に色がくすみ、鮮やかさが失われるという現象が起こります。

比較項目RGBCMYK
色域の広さ広い(自然界の色に近い)狭い(インクの限界)
得意な色発光する鮮やかな色、透明感重厚感のある色、しっとりした質感
不得意な色特になし(印刷で再現できない色がある)蛍光色、非常に明るい青や緑
Warning

印刷用データは「CMYK」で作成)

印刷する際は「インク」を使うので、CMYKで色を表現することになります。
画像を制作する際に、AdobeのIllustratorやPhotoshopのように、CMYKで作成することができるソフトでは、CMYKで作成するようにしましょう。

RGB→CMYK変換の要点と手順

変換前の重要ポイント(要点)

  • RGBは光、CMYKはインクで表現します。
    変換すると特に蛍光色や鮮やかな青・緑は必ずくすみます。
  • 必ず「変換前のRGBデータ」を別名保存しておきましょう。
    変換後は、RGBの色域には戻せません。
  • 印刷所によって推奨されるCMYKプロファイルが異なる場合があります。
    事前にプロファイルの設定を確認しておきましょう。

『Adobe Photoshop』を使ったカラーモードの変換

  1. 複製:「イメージ」→「複製」でバックアップを作成。
  2. 変換:「イメージ」→「モード」→「CMYKカラー」を選択。
  3. 微調整: 変換後に「色調補正」レイヤーを使って彩度やコントラストを調整します。

『Adobe Illustrator』を使ったカラーモードの変換

  1. モード変更:「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」→「CMYKカラー」を選択。
  2. 配置画像の確認: 配置している画像がRGBのままの場合、個別にPhotoshopで変換するか、
    書き出し時に一括変換します。

手軽に色味の変化を確認したい場合は、無料のCMYK変換ツールやシミュレーターを利用しましょう。
事前に「くすみの度合い」を把握しておくのが有効です。

無料ツール・オンラインでできるRGB→CMYK変換の実例と使い分け

ブラウザ上で完結するオンラインツール(手軽さ重視)

ソフトのインストールが不要で、スマホからも利用可能です。

WebCMYK (推奨)

  • 特徴:日本の印刷標準「Japan Color」プロファイルに対応している。
       変換後の色味をブラウザ上でシミュレーションできる。
  • 用途:1枚のイラストや写真を、印刷所の指定に合わせて正確に変換したい時。

Convertio

  • 特徴:あらゆるファイル形式に対応した多機能コンバーター。
  • 用途:とにかく素早くファイル形式を変換したい時。
       ただし、色味の細かい調整はできない。

高機能な無料デザインソフト(編集・調整重視)

変換後の「色の沈み」を補正したい場合に最適です。

Krita

  • 特徴:無料ながら本格的なカラーマネジメント機能を搭載。
       Japan Color 2011 Coatedなどのプロファイルを読み込んで変換・書き出しが可能。
  • 用途:同人誌の表紙や、色味にこだわりたいイラストの制作。

GIMP

  • 特徴:プラグイン(Separate+など)を導入することで、高度なCMYK変換が可能。
  • 用途:写真の補正とCMYK変換を同時に行いたい時。

ブラウザ版デザインツール(初心者・テンプレート重視)

Canva (有料プランまたは印刷注文時)

  • 特徴:PDF書き出し時に「CMYK(プロ向け印刷)」を選択可能。
       2026年現在、最も手軽に印刷用データを作成できるツールの一つ。
  • 用途:チラシ、名刺、SNS画像の印刷用転用。

【 用途別の使い分けガイド 】

目的推奨ツール理由
1枚の画像をすぐ入稿したいWebCMYK日本の印刷基準で安全に変換できるため。
チラシを自作して入稿したいCanvaレイアウトからCMYK書き出しまで一貫して行えるため。
色味を細かく補正したいKrita変換後の色味をレイヤーで微調整しやすいため。

変換後の色味確認と校正(見本・写真・サンプルでのチェック方法)

RGBからCMYKに変換した後、「画面上の見た目」を信じすぎるのは危険です。
デバイスの表示能力が向上している分、実物の印刷物とのギャップを感じやすくなっています。

サンプルのチェックポイント

  • 校正紙は、青白いLEDの下ではなく、自然光(窓際)または高演色LEDの下で確認すること。
  • 写真の人物の肌が「土色」になっていないか、食べ物が「美味しそう(暖色)」に見えるか。

失敗を防ぐための3段階の確認・校正ステップ

(1)画面上での色味確認(デジタル校正)

CMYKへの変換により、RGB特有の鮮やかな色がくすんでいないか確認・調整を行います。
くすんだ箇所は、「トーンカーブ」や「特定色域の補正」を用いてコントラストや彩度を補いましょう。

ソフトのプレビュー機能を活用した色味の確認方法

  • Photoshop/Illustrator:「表示」メニューから「色の校正(Ctrl+Y / Cmd+Y)」を選択
    RGBモードのままCMYKに変換された際の色味をシミュレートする。
  • Acrobat (PDF):「出力プレビュー」ツールを使用
    「デバイスCMYKではない」を選択することで、RGBや特色が残っていないか確認する。

(2)セルフ校正(自宅・オフィスで確認)

最も手軽で効果的な方法ですが、プリンターの特性を知っておく必要があります。

  • 実寸で出力した印刷物で、文字の読みやすさと色の境界線の沈み具合をチェックする。
  • 家庭用インクジェットはRGBに近い鮮やかな色が出る傾向があるため、少し色が沈む前提で確認する。

(3)プロの校正サービス(印刷所に依頼)

予算や重要度に応じて使い分けましょう。

種類特徴
本機校正本番と全く同じ印刷機、インク、用紙を使用して行う色校正。
コストが掛かっても最終的な印刷物と同等の品質で色の確認をしたい方におすすめ。
平台校正色の再現性に特化した平台校正機を使用して行う色校正。
コストは抑えて最終的な印刷物に近い品質で色を確認したい方におすすめ
簡易校正
(DDCP)
印刷用のデータを高精度なインクジェット機などの出力機で出力して行う色校正。
低コスト・最短納期で全体のバランスや文字を確認したい方におすすめ。

どの校正を選ぶべきか?

大切な制作物であればあるほど、画面上だけで完結するのはおすすめしません。
「物理的なサンプル」を介して確認することが、最も確実な成功への近道です。

目的推奨される校正コスト精度
絶対に失敗できない最高品質本紙校正 / 本機校正高い最高
予算を抑えつつ色味を管理したい簡易校正 (DDCP)中程度高い
レイアウトや文字の確認が主セルフ / インクジェット低い低い

印刷市場は安さを追求する「ネット印刷」と、品質と対話を重視する「印刷会社」の二極化が進んでいます。

思い描いた通りのデザインで印刷するには、依頼する業者選びにかかっています。
特に東京・大阪で短納期や複雑な要望に対応できる業者を見つけるためのチェックリストを紹介します。

貴社の成功に繋がるパートナー選びの秘訣です。
初めて商品を作るクライアント様にとっては、まずは少量(100個単位など)で制作したいニーズがあります。
一方で、事業が拡大した際に、そのまま大量生産へスムーズに移行できる業者を選ぶことが重要です。

東京・大阪などの都市圏でビジネスを展開する際、打ち合わせや納品の迅速さは重要です。
特に大阪を拠点としながら、東京営業所などのネットワークを持ち、全国へ安定した物流を提供できる会社に依頼すると安心です。

画面と実物の差を埋めるには、本番前に実際の紙で確認できるかが鍵です。
これらを安価なオプションとして提供している業者は、クリエイティブ案件に強いと言えます。

入稿データのミスは自己責任とされることが多いです。
複雑な仕様については電話やメールで専門スタッフが回答してくれる会社が頼りになります。

私たちは、単に印刷加工するだけでなく、お客様の悩みに寄り添い、解決に向けた提案を行う専門家です。
お客様の悩みをヒアリングし、最適な解決策を提案します。

こんなお悩みはありませんか?

  • 小量でテスト販売して中量〜大量生産に移行したい…
  • 東京、大阪やオンラインなど柔軟に打ち合わせしてもらいたい…
  • 部材に合わせて適切な印刷や校正を提案してもらいたい…
  • 入稿データや制作について電話やメールで確認・質問したい…

グラッデンボックスにご相談いただくことで、印刷加工をスムーズに進めることができます。

オリジナルグッズ、ノベルティ、SPツール、ちらし、名刺 etc…を検討されている方は、ぜひご相談ください。

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